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【メンタージャム東京のご報告】
2013年5月 『不動産を活用した相続対策とコンサルティング事例』~講師 伊藤 英昭 氏
5月14日(火)、東京・麹町会館にて「メンタージャム東京」を開催いたしました。今回は、メンター会員で相続支援隊のメンバーでもある不動産コンサルタントの伊藤 英昭氏を講師にお迎えし、~大増税時代を乗り切る最新情報とノウハウを伝授~『不動産を活用した相続対策とコンサルティング事例』と題してご講演いただきました。
■伊藤 英昭 氏のご講演より
伊藤 英昭 氏
最初に伊藤氏は、データを使って相続の実態を説明。それによると、年間の死亡者数は平均110万人~120万人、そのうち相続税の対象となる被相続人の数は5万人前後、割合で4%前後。すなわち亡くなった25人に1人が相続税の対象。また相続財産のうち最も多いのは現金でなく、土地ということでした。なお、今回の相続税の改正により平成27年以降は、基礎控除の額が引き下げられたことにより相続税の対象となる被相続人の数が倍増するということ。相続税の大衆課税化が始まり、少額納税者が増えるだろうということです。
今回のテーマである不動産を活用した相続対策の柱は「財産の移転」「納税財源の確保」「評価の引き下げ」の3つ。この3つをバランスよく組み合わせることが重要だと伊藤氏は話されました。そして相続税が発生することが予想される場合には、まず「納税財源の確保」を優先的にすすめることが大切だと強調されました。
次に不動産が遺産として残された場合、それを分割する方法として、現物を渡す「現物分割」、分割しづらい財産の場合に代わりの財産を渡す「代償分割」、そして相続財産を売却してお金を渡す「換価分割」があることを説明。また遺産分割時における不動産評価の留意点として、相続税評価額よりも「換金価値が重要な要素」になることを指摘されました。これは相続税上の評価額が同じ1億円の土地でも換金価値、売ってお金に換えやすいがどうかによって不動産の評価が実は大きく違ってくるということです。この「換金価値」を考慮して分割しないとトラブルにつながることが多々あるということでした。
相続プランニングの考え方として「最初に全体財産を把握することが重要。万一の場合、相続税がどれくらいかかるのかを把握した上で財産を分類し、そして不動産が複数ある場合には必要性、収益性、換金性、心情的な面も含めて優先順位をつける。その中で優先順位の低い不動産を納税候補地とする」とご説明いただきました。また納税財源の確保策としては、不動産の将来性が不透明な時代ですから将来性の低い、かつ必要性の低い不動産を納税財源として確保しておく事が重要とのこと。そしてこれからは以前に増して生前の相続対策、納税準備が重要になるとご指摘いただきました。
最後に不動産を活用した相続対策のまとめとして「早期の相続設計、戦略」「不動産のたな卸し」「時価と路線価の乖離を活用した上手な組替え」「不動産の権利調整(貸地、共有土地など)」「利害関係人との良好な人間関係」「納税財源の確保」など11項目を上げていただきました。
伊藤さま、限られた時間のなかで、経験を踏まえたわかりやすいご講演をありがとうございました。参加者からは「相続対策の基本がおさらいできた」「不動産対策の重要性を再認識できた」など専門家からも嬉しいご感想をいただきました。
第2部交流会は、同じく麹町会館にて、伊藤氏によるご挨拶と乾杯で始まり、名刺交換や歓談、仕事の打ち合わせや情報交換などが活発に行われました。また、講師の伊藤氏も所属している相続支援隊メンバーが、自前のはっぴとのぼりを持参して登場。5月25日に開催する相続支援隊のセミナーの紹介をしていただきました。伊藤さま、喜多村さま、木口さま、小堀さま、小田桐さま、ご登壇いただきありがとうございました。
次回6月19日(水)開催の「メンタージャム東京」は、~筆跡鑑定の第一人者がノウハウを全公開~『士業が仕事で使える筆跡心理学入門』と題し、開催いたします。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
2013年6月19日(水)開催「メンタージャム東京」のご案内
~筆跡鑑定の第一人者がノウハウを全公開~
『士業が仕事で使える筆跡心理学入門』
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