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【メンタージャム東京のご報告】
2012年7月 『士業事務所のための就業規則の作成ポイント』～講師 藤本雅久氏
7月11日(水)、東京・麹町会館にて、「メンタージャム東京」を開催いたしました。今回は、藤本人事労務事務所 社会保険労務士 藤本雅久氏（メンター会員）を講師にお招きし、～リスク管理から業務効率・モチベーションUPまで使える～『士業事務所のための就業規則の作成ポイント』と題してご講演いただきました。
■藤本 雅久 氏のご講演より
藤本 雅久 氏
ご講演は、士業事務所を対象として、就業規則に必要な項目を挙げながら、どんな場合にトラブルが起こりやすいか、注意すべきポイントと対応が説明されました。また、多様な勤務スタイルとその導入効果や注意点をお話しいただきました。
◆就業規則の作成ポイント
藤本氏は、従業員が仕事に対して感じる満足と不満足について、アメリカの臨床心理学者、ハーズバーグの二要因理論を簡略に説明くださいました。たとえば、困難なセールスに成功して「満足」しているとき、関心は仕事そのものに向けられています。一方、「不満足」を感じるのは自分たちの作業環境や対人関係などの衛生要因だそうです。「就業規則は衛生要因。ルールを明確にし、周知させないと不満の元になります」と説明されました。
就業規則に必要な項目を挙げながら、トラブルになりやすい点と対応を簡潔にアドバイスくださいました。たとえば、採用時の提出書類の1つである、住民票記載事項証明書。なりすましを排除する役割がありますが、最近逮捕されたオウム真理教の容疑者が悪用していたことから、「写真確認もできるので、運転免許証のコピーの方がよい」とのことです。また、身元保証書は5年間有効で、保証人自身に保証人になったことを再確認していただくため、「お礼状を出すとよい」とのことです。
また、「服務規律は企業の防衛線として、やってはいけないことを細かく書くことが必要」であり、特に「セクハラ・パワハラに関してはルール作りだけではなく、周知と運用が重要」と強調されました。ルール改定のたびに従業員全員に説明することが必要ですが、その方法はメールやテレビ会議、動画の配信でもよいそうです。
◆働きやすい状況にする多様な勤務スタイル就業規則で定める勤務スタイルには、事業場外みなし労働時間制、変形労働時間制、裁量労働制、フレックスタイムなどがあります。「従業員のやる気を引き出すには、働きやすい状況にすることが重要」として、裁量労働制の導入時の注意点や、事業場外みなし労働時間制を適用したテレワークやモバイルワークのメリット、デメリット、導入時の注意点などを説明くださいました。
特にテレワークは、震災や新型インフルエンザの大流行などの非常時にも在宅勤務により事業継続が可能になることや、育児・介護をする社員の継続雇用、障害者など通勤が困難な方も雇用可能などのメリットがあります。米国の企業では、このような多様な働き方への対応が大きな流れになりつつあるそうです。「士業事務所でも、どうやったら働きやすいか、生産効率が上がるのかを話し合うことが必要」と説明されました。
そのあとに引き続き行われた質疑応答では、うつ病になった社員が休職と職場復帰を繰り返す場合にはどのような就業規定にするとよいか、てんかん等の持病の自己申告がない場合はどう対応すべきかなど、さまざまな質問がありました。みなさまの興味の高さが感じられる、活気に満ちた講演となりました。
藤本さま、限られた時間のなかで、すばらしいご講演を本当にありがとうございました。参加者からは、「 就業規則の留意点が理解できました。知っているようで意識（確認）していなかったことが多々あることに気づかされた」「普段の業務の中であまり考えることがなかったが、自社の就業規則をさらに良いものにしようと思った」などのご感想が寄せられています。
第2部交流会は、同じく麹町会館にて、藤本氏によるご挨拶と乾杯により始まり、名刺交換や歓談、交流などが活発に行われました。
次回8月7日(火)開催の「メンタージャム東京」は、～メンタージャム夏の特別企画～『旨いビールを知らない人生は罪だ！と思います Premium Beer Party in アウグスビアクラブ』と題し、暑気払いをいたします。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
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