【メンタージャム東京のご報告】
2010年5月 『平成22年度改正労働関連法を徹底検証』～講師　藤本雅久氏

　5月11日（火）、東京・麹町会館にて、「メンタージャム東京」を開催いたしました。今回は、藤本人事労務事務所の藤本雅久氏を講師にお招きし、～施行開始！　改正労基法対策まるわかり～『平成22年度改正労働関連法を徹底検証』と題してご講演いただきました。

■藤本　雅久 氏のご講演より

藤本　雅久 氏

　ご講演は「改正労働基準法」の解説から始まりました。藤本氏は時間外労働の割増賃金率の引き上げについて、改正前と改正後の違いをわかりやすく、ホワイトボードに図を書いてお話しくださいました。そして、月の給与が32万円の場合、改正によってどれほど残業代が増加するのかを金額で示されました。割増賃金率の引き上げ幅は大きいものの、意外に増加金額は少なく、長時間労働への抑止力効果という点では、少々、疑問に感じられる数字でした。また、深夜勤務に及ぶ例や法定休日の設定による違い、代替休暇の利用なども例を用いて説明。基準法については他に、年次有給休暇の時間単位取得制度を、運用上のメリットやデメリットを含めてお話がありました。

　次に、6月30日施行となる「改正育児・介護休業法」へご説明はすすみました。子の看護休暇制度、父親の育児参加支援は施行と同時に、短時間勤務制度の義務化や介護休暇の新設は、2年後には全ての企業に適用されるということです。就業規則の修正や規定の修正・新規作成が必要になります。また、協定による対象除外者の明確化など、企業が準備しなければならないことは多いそうです。
　特に、父親の育児参加支援は取得可能期限が改正によって長くなり、運用がわかりにくい内容です。藤本氏は夫婦の取得パターンを図で示しながら、法の解釈と実際の運用について解説してくださいました。

　続いて「改正障害者雇用促進法」「改正派遣法」まで説明をされて、ご講演は終了しました。改正労働関連法への対応は、専門家の指導を受けながら、早めに用意することが大事であると、あらためて感じるご講演でした。

　ご参加のみなさまから質問も出されて、改正への関心が高いご様子が伺えました。また、「改正点を整理していただき、理解することができました」「気をつけなければいけない運用のポイントがわかりました」との賛辞を頂戴しました。
　藤本さま、わかりやすくご丁寧なご講演を、まことにありがとうございました。

　第2部交流会は、同じく麹町会館にて藤本氏の乾杯のご発声により始まりました。今回は、メンター会員で株式会社シー・シー・アイの平尾貴治氏より、ご自身のセミナーとODネットワークジャパンによるシンポジウムのご紹介がありました。続いて、同じくメンター会員で喜多村税務会計事務所の喜多村洋子氏より、6月「メンタージャム東京」でのご講演について、ご案内をしていただきました。
　ご登壇くださいましたみなさま、ありがとうございました。

　次回6月9日（水）開催の「メンタージャム東京」は、「～政権交代で中小企業税制はこう変わった！～『平成22年度税制改正の活用法と実務』」と題し、講師として、喜多村洋子氏（メンター会員）をお招きします。
　みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

2010年6月9日（水）開催　「メンタージャム東京」のご案内
～政権交代で中小企業税制はこう変わった！～
『平成22年度税制改正の活用法と実務』

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