HOME » メンタージャム » メンタージャム大阪 » 2011年メンタージャム大阪のご報告
【メンタージャム大阪のご報告】
2011年3月 『平成23年度労働関連法の改正と実務対応』~講師 八木裕之氏
コンサルティングファーム関西支局では、3月24日に「メンタージャム大阪」を開催いたしました。
今回は、「~激動の労務管理、今年の重要ポイントはここだ~『平成23年度労働関連法の改正と実務対応』」と題して、メンター会員で特定社会保険労務士の八木裕之氏を講師にお迎えしました。
■八木 裕之氏のご講演より
特定社会保険労務士 八木 裕之 氏
最初は、3月11日に発生した震災により今後、顕在化してくるであろう人事・労務上の問題・課題がテーマとなりました。講師からも急きょ、下記の追加資料が配布されました。
- 平成23年東北地方太平洋沖地震に伴う労働基準法等に関するQ&A
(第1版 平成23年3月18日版) - 東北地方太平洋沖地震に伴う雇用保険失業給付の特例措置について
震災発生から二週間が経とうとしているなか、まだ被害の全容は不明ですが現状を見る限りでも相当数の失業者や休職者が発生するものと考えられます。また地震の発生時間から考えても勤務中に被災された方が多数を占めるものと予想されますので、社会保険労務士の方を中心に専門家の支援が必要となります。
参加された税理士や司法書士の方からも震災後に対応が必要なる課題などについて発言が続きました。震災からのすみやかな復旧、そして復興に向けては、士業・専門家の役割が少なくないということも再認識させていただきました。
続いて、今回のテーマである平成23年度労働関連法改正のトピックスとして「次世代育成支援対策推進法(次世代法)」「障害者雇用促進法」を取り上げ、そもそもの法の趣旨と改正のポイントなどをご説明いただきました。
- 「次世代育成支援対策推進法」改正のポイント
- 行動計画の公表と従業員の周知の義務化企業の拡大
- 行動計画の策定・届出義務化企業規模の拡大
- 次世代法に基づく認定基準の変更
- 「障害者雇用促進法」改正のポイント
- 障害者雇用納付金制度の対象事業主の拡大
- 障害者の短時間労働への対応
- 除外率の引き下げ ※配付資料より抜粋
講師はこの改正法の実効性を高めるためには、まず「経営層の意識改革」が必要であるということを指摘されました。特に障害者雇用に関しては、「障害者」といっても「できないこと以外」は普通にできる方々であるという認識を持つことから始める必要があるということを強調されました。
次に最近の法改正の動向と実務への影響という観点から「時間管理の複雑化」への対応について、説明されました。これは時間外労働の割増賃金率の引き上げや長時間勤務によるリスク評価が年々厳しくなってきていることを反映しています。また、現在、審議中となっている「改正労働者派遣法」の動きについても言及されました。
この他、労働関連法案が成立するまでの過程について、特殊な日本の事情についてもわかりやすくご説明いただきました。
八木さまには、単なる法改正の情報提供に留まらず、改正の背景にある考え方や実効性を高めるためには何が必要なのかといった点まで含めてお話しいただきました。また、急きょ震災関連の情報もご提供いただきましたことを感謝いたします。
交流会は、近くの店に場所を移して行いましたが、終わったばかりのセミナーの内容から震災、仕事やプライベートなことまで幅広く歓談が行われ、閉店時間ぎりぎりまで楽しいひとときを過ごすことができました。
八木さま、ご参加くださいましたみなさま、お忙しいなかを本当にありがとうございました。
次回4月20日(水)開催の「メンタージャム大阪」は、「~MJ大阪・士業のためのマーケティング講座~『急増する相続・遺言サービスの最新動向』」と題し、メンター会員で司法書士の藤巻米隆氏(司法書士法人F&Partners)、司法書士の坂井季之氏(さかい法務事務所)、税理士の中島丈道氏(中島税理士事務所)をゲストスピーカーにお迎えします。みなさまお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。
2011年4月開催「メンタージャム大阪」のご案内
~MJ大阪・士業のためのマーケティング講座~
『急増する相続・遺言サービスの最新動向』
■お問い合わせ・ご参加お申し込み先:
株式会社コンサルティングファーム 担当:中村
TEL: 03-5212-7272 FAX: 03-5212-6090
Eメール:info@cyber-mentor.org