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【メンター事務所訪問記】
川合 晋太郎 氏 (弁護士/東京)
■守りに強い弁護士
メンター会員で弁護士の川合晋太郎さんがオフィスを移転されたと聞き、お邪魔してきました。新オフィスはJR四ツ谷駅からすぐ近く、便のよいところにあります。
川合晋太郎氏(左)と東京・四ツ谷のオフィスにて
お話しするうちに、話題は弁護士の仕事における「攻め」と「守り」に及びました。
文字通り、弁護士とは「弁護する」侍(士)ですが、川合さんがおっしゃるには、最近は債務整理での過払い金回収、労働債権の回収、交通事故の賠償金請求、離婚の慰謝料請求と、「攻め」の業務にばかり弁護士の目がいってしまい、本来の「守り」という機能は弱まっている傾向があるのではないか、とのこと。
確かに、勝つことを前提とした「攻め」は技術的に楽でしょうし、勝った場合は経済的利益が依頼者にもたらされることも多く、弁護士としても報酬をもらいやすいでしょう。一方、「守り」によって不利な状況を挽回した場合、効果は最大でもマイナスがゼロに戻るだけです。依頼者は経済的にプラスとはならず、弁護士としても多くの報酬をもらいにくいこともあるかもしれません。このような面も、弁護士が「守り」の業務から離れてしまう要因のひとつとなっているように思います。
川合さんの弁によると、「攻め」の技術は比較的容易に習得できるが、「守り」は熟練度を要求されるとのこと。
経験も豊富で確実に技術を磨いてきた川合さんは、乱戦となるような案件にも強く、クライアントからは川合さんの熟練した「守り」の強さへ、厚い信頼を寄せられている方です。
弁護士も資格者が増え、何をもってお客さまから選ばれるか、ということを考えなければならない時代になってきました。「守り」に強い、という特徴をもった弁護士は、依頼者にとって頼もしい存在になりますね。
(2011年4月1日)
【プロフィール】 川合 晋太郎 氏
弁護士。川合晋太郎法律事務所 所長。1993年東京弁護士会登録、セントラル法律事務所入所。1995年~東京弁護士会民事介入暴力対策特別委員会委員副委員長、東京弁護士会消費者相談担当東京弁護士会クレジットサラ金・商工ローン相談担当、医療事故情報センター(名古屋)会員。2000年川合晋太郎法律事務所設立。日本弁護士連合会交通事故委員会第二部会委員、欠陥住宅関東ネット会員、社会保険労務士 紛争解決手続代理業務 試験委員。2008年弁護士法人クレア法律事務所へ、パートナーとして加入。年金記録確認東京地方第三者委員会委員。2010年12月川合晋太郎法律事務所を再開設。
著作物には「民事介入暴力対策マニュアル」共著(ぎょうせい)、「交通事故損害賠償額算定基準 18~20訂版」共著(財団法人 日弁連交通事故相談センター)、「困ったとき賃貸住宅の法律Q&A」共著(住宅新報社)、「はじめの一歩会社を経営するならこの1冊」共著(自由国民社)、「証拠収集実務マニュアル」共著(ぎょうせい)、他。
弁護士の仕事はオーダーメードであり、依頼者・依頼内容にいかに適合した仕事を行うかに弁護士の真価があると考え、日々活動中。
※本データはこの記事が掲載された当時のものです